Vol.32
耳よりな情報 〜ものづくりコンテスト in 新居浜高専2008
10月27日(月)、本校第一体育館にて、ものづくりコンテストin新居浜高専2008が催されました。
今回のテーマは、「紙飛行機」。
「飛行距離部門」と「滞空時間部門」の二つの部門で競い合いました。
サイズの計測、審査員の外観審査のあと、各競技が行われました。
「飛行機部門」では、カタパルトで発射し、飛行距離を競いました。スタートラインから飛行機の停止地点までを測定しました。
「滞空時間部門」では、手投げで発射し、滞空時間を競いました。職員2名がストップウォッチで測定し、平均値を記録としました。
飛行機を少しでも長く、遠くへ飛ばすために安定した状態を保つにはどのようにすれば良いか、機体や翼の大きさや形状など、工夫を凝らした作品が集まりました。
<飛行距離部門>
☆最優秀賞☆ 5M 田 中 優 之 (7.10m)
☆優 秀 賞☆ 1SM 黒 河 英 敏 (7.06m)
5M 小 渓 竜 矢 (6.80m)
★アイデア賞★ 2M 西 原 遼
<滞空時間部門>
☆最優秀賞☆ 5M 越 野 哲 史 (3.74sec)
☆優秀賞☆ 5M 山 崎 友 也 (2.59sec)
3M 高 橋 英 雄 (1.96sec)
★アイデア賞★ 5M 横 井 竜 太
5M 田 中 優 之
制約のあるなかで、アイデアを詰め込んだ、ユニークな作品が、次々と披露されました。
受賞者には、賞状と副賞が授与されました。
なお、エントリーした作品については、11月8日、9日の国領祭 入試情報コーナーで展示しますので、是非ご覧ください。
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△▲校長からのメッセージ▼▽
今から50年ほど前の昭和30年に、東大出版会から発行された本に「日本の婿殿」という本があります。
この本は、太平洋戦争敗戦後、アメリカの資本と技術を導入して悪戦苦闘しながら復興を果たそうとしている日本のメーカーの姿を紹介したものです。
その中に、日本の自動車産業の紹介として、「バスとトラックはどうにか使えるものの、自動車ときたらまったくのガタガタで、技術の遅れは50年といわれ、しかも値段がべらぼうに高い。」とあります。
その後、皆さんの先輩に当たる日本の技術者の方々の努力によって今や日本の自動車会社は、世界をリードする地位になっております。
片や、アメリカの「世界のビッグ3」と言われていた会社は、その後「アメリカのビッグ3」、最近では「デトロイトのビッグ3」と言われるようにその地位が著しく低下してきております。
先ほどの「日本の婿殿」の本の序文に「もともと、日本は国内資源に乏しいのだから、原料を買って加工し輸出を盛んにし、その工賃で食っていかねばならぬお国柄だ」と書かれております。
この構造は、実は戦後も今も変わっておりません。
ところで、自動車に代表されるように、日本の産業は磐石かと言えば、必ずしもそうではなく、例えば今年の8月の日本の貿易収支は、26年ぶりに約3000億円の赤字に転落しました。9月も951億円の黒字と、赤字は免れたものの、前年同月比マイナス94.1%の大幅減になっております。これは、資源高や円高などが影響しております。
自動車もそうですが、日本のロケットにしても最初は1955年(昭和30年)の糸川英夫博士のわずか23センチメートルのペンシルロケットのように非常に小さいものから始まり、今日のように大型のものを打ち上げることができるようになっております。
皆さんの今回の試みは、非常にささやかなものかもしれませんが、志を持って努力すればきっと技術者として大成されることと思います。皆さんの今後の成長を期待いたしております。それがひいては日本の発展にも繋がると思います。
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