平成22年度入学式校長式辞
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。 本日新たに、本科新入生210名、専攻科生23名、本科編入生2名、留学生3名、あわせて238名の皆さんを新居浜工業高等専門学校にお迎えすることができましたことは、教職員の等しく喜びとするところであり、皆さんを心より歓迎いたします。 新入生の皆さんは今日、新居浜高専の門をくぐり、これから始まる学園生活に胸をときめかせるとともに、社会の発展に貢献する技術者となる夢の実現を目指して、決意も新たにしていることと思います。新たな出発には、自分自身の主体的な選択があるに違いありません。ちょっとした旅立ちにも心のときめきを感じるのは、新しい自分に出会えるかもしれないという期待とともに、自分自身が心に決めたことを始めるよろこびを感じるからでしょう。皆さんは、立派な技術者になるという高い志をもって新たな出発をされました。この初心を忘れることなく、有意義な学生生活を送ってほしいと思っています。 高専の最大の特徴はなんといっても5年間一貫の教育にあります。途中で受験がなく落ち着いて勉学ができます。また、新入生から学生として一人の大人として扱われ、自由な行動が許されています。これらの特徴を生かすことが、高専の学園生活において最も重要であると考えています。そのためにいくつか私からの希望を述べます。 まず、自由には必ず責任が伴い、自由を享受するためには責任ある行動が基本であることを忘れないでいただきたいと思います。ルール、マナーを尊重し、いつも礼儀正しい行動をすることが大人への第一歩です。 次に、自分から学び自分から習う、自学自習の精神を心がけてください。学校は学ぶ意思のあるものの集う場所であります。受験という制約がない特徴を生かして、クラブ活動や各種行事にも自ら積極的に参加し、おおいに楽しむ中で、人間の幅を広げて下さい。本学の教職員はそのような学生を全力で支援していくつもりです。 また、高専は5年間という比較的長い時を同級生と過ごすことや、実験・実習などのグループ学習が多いこと、あるいは寮生活があることで、一生の友達を作る機会に恵まれています。皆さんには、喜びや苦しみ・悲しみをともに分かち合える、人生の友をつくってほしいと願っています。 次に、遠く祖国を離れ、ベトナム、マレーシアから来られた3名の留学生の皆さん。 また、専攻科の23名の皆さんには、技術者としての創造力と実践力を一層磨き上げ、国際的に通用するエンジニアを目指してほしいと思います。皆さんは、本校の誇りともいえる学生です。これからも自己研鑽に励み、本科の学生の模範となられることを期待しております。 最後になりましたが、保護者の皆様に一言申しあげます。 本日はご子息のご入学、誠におめでとうございます。夢は大きければ大きいほど、時として試練に出会うことがあるものです。そういう時は、どうかお子さんを温かく見守り、励ましていただきたいと思います。本校といたしましても、皆様の負託に応えるよう、教職員を挙げて教育に全力を尽くす所存でございます。皆様方の学校運営へのご支援、ご協力をお願いいたします。 結びにあたり、新入生の皆さんのこれからの学生生活が、本当に充実したものとなりますよう心から祈念して、式辞と致します。 |
平成22年4月8日 新居浜工業高等専門学校長 鈴 木 幸 一 |