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□■新居浜高専 メールマガジン■□ Vol.12 (2007.3.1)

▽INDEX▽  
◎[特別企画] 〜出願受付中!入試情報
         耳よりな情報
◎[トピック] 〜企業説明会
         キャンパスベンチャーグランプリの入賞
         高専ソコヂカラ
         出前講座「地球温暖化実験」
         5年生卒業研究発表会・専攻科特別研究発表会
         運営諮問会議
◎[お知らせ] 〜留学体験発表会
         卒業式
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◎[特別企画] 耳よりな情報
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『在外研究員 〜木本 伸【ドイツ・ブレーメン大学】』

「在外研究員」は、国立高等専門学校の教職員を海外の教育研究機関等に派遣し、
先進的な研究や優れた教育実践に参画させることなどにより、教育研究能力の向上
を図り、教育研究を充実させることを目的としています。
この在外研究員に、一般教養科の木本伸助教授が選ばれ、ドイツのブレーメン大学
に9ヶ月間派遣されました。研究の目的は、『現代ドイツ映画の研究とその教育実
践への応用』です。昨年12月に派遣を終えた木本先生にブレーメン大学での様子
をレポートしてもらいました。【最終回】

歴史的にブレーメンは、かつてのハンザ同盟を代表する町のひとつです。ハンザ同
盟とは、13世紀から近世初期にかけて栄えたドイツ人商人たちによる都市同盟で
、ブレーメンの他にも、ハンブルクやリューベックなどの都市が属していました。
これらの都市では、今なおハンザ同盟の歴史の跡が残されており、市民生活の中に
も、かつての自由都市の歴史意識が息づいています。たとえば、これらの三都市を
走るクルマのナンバープレートは、それぞれHB・HH・HLです。最初の頭文字
Hは「ハンザ都市」を、次のB・H・Lは都市名であるブレーメン・ハンブルク・
リューベックを意味しています。つまりHBは「ハンザ都市ブレーメン」という意
味になります。またブレーメンは、各州の連邦制をしくドイツにおいて、ベルリン
、ハンブルクとともに都市が単独で一州をなす例外的な存在でもあります。(正確
には、ブレーメンは港町ブレーマーハーフェンとともに、一州をなしています。)

こうした歴史を象徴するのが、世界文化遺産にも登録されているブレーメン市庁舎
です。このヴェーザールネッサンス様式を代表する建物は、いまなお様々なレセプ
ションなどで使用されています。私も外国人研究者のための晩餐会などで、何度か
足を運びました。市庁舎の正面には、ローラント像が立っています。ローラントは
市民の自由の守護者です。その両膝には突起物があり、この二つの突起の幅が、ハ
ンザ時代にブレーメンの商取引で通用した長さの単位「エレ(Elle)」でした。

ハンザ都市には自治独立の気風があります。こうした歴史のためか、ブレーメン大
学での学問上の議論にも自由奔放なところがあります。あくまでも追求すべきは学
問上の真理であり、大学での立場や身分は意味をなさないということです。こうし
た学問の独立性の背景には、ブレーメン州政府の理解があります。それは教育行政
が大学の自治と独立を尊重し、大学内では適切な競争原理が作用しているというこ
とです。それが、この大学の業績の遠因であるという声が、現場の教授たちからも
聞こえてきました。ブレーメン大学は他大学と比較して予算規模が20パーセント
も少ないにも関わらず、ドイツのトップ20校の一つに選ばれています。そして、
すぐれた研究がおのずと教育へと還元されていくという、よい流れが生まれていま
す。高等教育機関の研究力と教育力は比例するのです。このことは、今後、日本の
大学・高専のあり方を考える上でも大切なことではないかと、私は思います。

※木本先生は、「初級独語」「中級独語」「独語演習書講読」という3段階のドイ
ツ語クラスの授業を担当しています。それぞれ受講学年は本科4年・5年・専攻科
1年です。この他にも「ヨーロッパ思想特論」という選択科目(本科5年)を担当
しています。これまで、学生の向学心と授業効率を高めるために、ドイツの映画や
音楽(ポップス等)を教材化し、語学と文化を同時に学べるように授業形態を工夫
しており、在外研究員での成果も授業に活かされることが期待されます。
http://www.off.niihama-nct.ac.jp/~shomu-a/mail_magazine/project/vol12.htm
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◎[トピック]
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◇企業説明会を実施しました。
2月6日(火)、本校第一体育館において「平成18年度企業説明会」を実施しま
した。この企業説明会は、企業の人事担当者に来校していただき、企業の求める人
材、採用状況及び会社概要等について、学生、保護者及び教員が就職情報の交換を
行い、今後の就職活動に活かすことを目的とし平成13年度から実施しているもの
です。本年も予定ブース数を大幅に上回る企業からの参加申込みがあり、今回は、
県内外の79社が参加しました。来年3月に卒業及び修了予定の約230名の学生
は、リクルートスーツ姿で質問及び自己ピーアール等を記入した「訪問カード」を
手に各企業のブースを訪問し、採用担当者の説明に熱心に耳を傾けていました。順
番待ちのでる企業もあり、終了時間間際にブースを訪れる学生も多く、有意義な企
業説明会となりました。
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◇キャンパスベンチャーグランプリの入賞
学生による新事業の提案コンテスト「キャンパスベンチャーグランプリSHIKO
KU」で、生物応用化学科2年の川上幸恵さんが日刊工業新聞社賞、専攻科生物応
用化学専攻1年の山口智之さんが努力賞に入賞し、このたび表彰式に出席しました
。このコンテストは、四国地域の大学や工業高等専門学校などの学生に対して、新
規性溢れる事業や商品などのベンチャー企業の事業化プランを募集して、優れたプ
ランを表彰するものです。2人とも中間試験前日に最終審査会の通知を受け、テス
ト期間中にも関わらず、早朝に学校にやってきては、大変苦心してプレゼンテーシ
ョンを作成しました。最終審査会での発表を終えた2人は、外部で発表するという
ことは大変勉強になったと話しており、大きな収穫が得られたようです。今後もま
た是非いろいろとチャレンジしたいとも話していました。
http://www.niihama-nct.ac.jp/backnumber/no69/index.htm
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◇文化系部活のコンサート「高専ソコヂカラ」を開催しました。
2月12日(月)、新居浜市民文化センターにおいて、本校の文化系部活・愛好会
が結集して合同コンサートを行いました。題して『高専ソコヂカラ』プロジェクト
です。これは、普段発表の機会が少ない文化系の学生が危機感を抱き、イベントを
開催して自分たちに目標を設定し、技量をあげる努力をしよう!と自分たちで思い
立ち、推進してきたイベントです。当日は学生による運営もスムーズに運び、最後
は非常に盛り上がり、全員が「楽しかった!」と笑顔と涙あふれる思い出に残るイ
ベントになりました。
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◇出前講座「地球温暖化実験」を実施しました。
2月16日(金)、船木小学校において、5・6年生約140名を対象に「地球温
暖化実験」のテーマで出前講座を実施しました。この出前講座は、小学校側の都合
で本校の学力選抜入試日の前々日に実施することになり、準備等が大変でしたが、
生物応用化学科2年生も担当者として参加し、無事に実施できました。講座終了後
の質問も10件以上あり、関心の高さが表れ、非常に有意義な講座であったと小学
校から評価されました。
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◇5年生卒業研究発表会・専攻科特別研究発表会を実施しました。
高専は、大学と同じ研究をする学校でもあります。5年生で行う「卒業研究」、専
攻科で行う「特別研究」は、社会が求めているものを開発したり、今まで誰も解明
したことのないことを調べたり、教員のマンツーマンの指導を受けながら、それま
で学んできた専門知識や事件・実習技術を活かして、自分の力で研究に取り組むも
のです。発表会当日は、スーツで身を固めた学生が、パワーポイントなどのプレゼ
ンテーションツールを使って5年間の集大成を発表しました。
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◇運営諮問会議を行いました。
2月22日(木)、運営諮問会議を行いました。会議では、水野校長による学校運
営に関する現況説明と、前回の会議で出された提言に対する学校の対応について報
告がありました。その後、キャリア教育の充実策、国際交流の推薦方策、JABE
Eプログラムについてなどの協議を行い、留学中の単位認定、キャリア教育の充実
策など各委員の専門的知見からの意見が出されました。本校では、今回の会議で出
された提言を踏まえ、教育研究及び学校運営の改善充実に取り組むこととしていま
す。
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◎[お知らせ] 
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▽留学体験発表会を行います。
 日 時  3月6日(火)16:10〜
 場 所  視聴覚教室
 発 表  機械工学科3年福田竜也くん(留学先カナダ)

▽卒業式を行います。
 日 時  3月20日(火)10:30〜
 場 所  新居浜市市民文化センター大ホール
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