○ 電子制御工学科 柏尾 知明 助教(オーストラリア サザンクロス大学)
新居浜高専関係者の皆様こんにちは。現在、私は新居浜高専の学術提携校であり英語研修先であるサザンクロス大学(SCU)(オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ(NSW)リズモア市)のSchool
of Environment, Science and Engineering (SESE)のエンジニアリングチームの客員研究員として働いております。本原稿を書いている7月は、南半球にあるオーストラリアでは日本とは反対の冬となり、一年間で最も寒い時期となります。
SESEのうち工学部(工学研究科)は2013年に開始したばかりで、現在は建設工学科しかありませんが、来年度に機械工学科、その後、化学工学科が開始します。私の上司にあたる工学部長のScott
T Smith教授によれば、さらに電子工学科を設けることも考えており、既に5つの工学科をもつ新居浜高専とは是非協力していきたいとのことです。また、工学部の建物はリズモアキャンパス内で最も新しく、現在チームがいるフロアは今年7月に改装が終わったばかりです。
エンジニアリングチームは現在、私以外の教員7名、技術職員2名、研究補助職員1名と小さなチームですが、教職員含めとても仲が良く、私もチームの一員としてミーティングや学内イベント、食事会などに毎回参加しております。また、真新しいフロアに他の教員と同様に専用のオフィスを頂きました(写真参照)。チームの中で私は二つの共同研究プロジェクトに主体的に携わっております。一つはYee
Yan Lim博士との共同研究「圧電素子を用いた発電システムの検討」で、振動発電など、現在世界中で注目・研究されている圧電素子による発電システムの開発です。私にとって新しい分野ではありますが、主に電子回路と私の専門である制御部分の開発を担当しております。本研究には、電子制御工学科の出口幹雄教授にも電子回路の設計においてスーパーバイザーとして参加して頂いております。もう一つはAlireza
Bahadori博士との共同研究「ニューラルネットワークを用いたNSWの降水予測」です。本研究は、以前から私が新居浜高専で行っている、ニューラルネットワーク(人工知能の一種)を用いた局地降水予測システムを応用するものです。既にシステムのフレームワークが完成し、日本での検証実験と研究速報も終えておりますので、現在はシステムをNSW用に改良しております。
新居浜高専と関係の深いSCUへの初の客員研究員として、新居浜高専の名に恥じぬよう残りの派遣期間を精一杯頑張りたいと思います。最後に、私を客員研究員として招いて頂くにあたってご尽力頂いたSCU英語センターのマクラレン温子先生、本学国際交流推進室長の矢野潤教授、また、温かく送り出して頂いた電子制御工学科の先生方・技術職員の皆様にお礼を申し上げたいと思います。
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