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校報



最前線レポート


□■新居浜高専 メールマガジン■□ Vol.114 (2015.9.1)
◇在外研究員・高専間交流教員からの近況報告

 ○ 電子制御工学科 栗原 義武 教授(香川高専へ異動)
 ○ 電子制御工学科 柏尾 知明 助教(オーストラリア サザンクロス大学)





○ 電子制御工学科 栗原 義武 教授(香川高専へ異動)

  新居浜高専のみなさま、電子制御工学科のみなさま、本科2年生以上の学生と保護者のみなさま、ご無沙汰致しております。約1年前に、香川高専高松キャンパスについて報告いたしましたが、早いもので、あれから1年が経ってしまいました。お変わりありませんでしょうか。

  平成26年度から、人事交流のため、新居浜高専電子制御工学科から香川高専機械電子工学科へ来ております。最初の任期は1年間でしたが、現在延長しています。本年度は、香川高専機械電子工学科4年生の学級担任を受け持っています。

  約1年前の報告では、新居浜高専と香川高専との違いや、香川高専での年間行事のうち、前期の一部分について、述べていたと思います。本稿では、香川高専の年間行事のうち残りの部分について、気が付いた点などについて、報告したいと思います。

  新居浜高専と香川高専では、授業の時間割の決定が異なっています。新居浜高専では、1年間の前期と後期の時間割が4月の始業日に配られていると思いますが、香川高専では、前期分の授業しか確定していません。後期授業分の時間割は、前期の最後に決定されます。実験実習や混合学級での専門科目の枠など、ある程度、年間で決まっている部分もあるようです。

  また、授業時間についても、新居浜高専では、ほとんどの科目が偶数単位で、1科目の授業は90分授業になっていると思いますが、香川高専では、奇数単位の科目も多く、1コマ95分授業の中に45分授業が2時限で実施しており、奇数単位数の授業科目の入れ替えは途中の5分間で行っています。よく混乱します。1コマ(1時限、2時限)、2コマ(3時限、4時限)、3コマ(5時限、6時限)、4コマ(7時限、8時限)です。例えば、2年生の実験実習は3単位で、午前中の2時限目から4時限目に実施しています。その前の1時限目は体育の授業が入っていて、グランドやプールで体育の後、実験室にやって来たりしています。
  体育の授業で思い出しましたが、セメスター制への移行で、前期の授業が8月上旬まで実施されるようになり、熱中症などの危険があるため、7月中旬から8月まで、体育の授業は実施されなくなります。空きコマになったところは、授業時数が不足している科目の補講時間として利用できるようになります。これも、科目担当者からの希望調査を行い、調整して、夏期の特別時間割が決定されます。体育の授業時数は、5月の体育祭などで確保しているようです。

  新居浜高専では、今でも1年生と2年生が混合学級だと思いますが、香川高専高松キャンパスでは、1年生のみ混合学級で、2年生から学科別のクラスです。また、香川高専では、新居浜高専と比較して、転科を希望する学生が多いように思います。新居浜高専では、数年に一度程度であったと記憶していますが、香川高専では、3年生まで転科可能で、毎年、数名の希望者が居るようです。昨年、機械電子工学科に入学した学生のうち1名が電気情報工学科への転科の希望があり、逆に、他学科から機械電子工学科へ転科を希望する学生も2名居ました。

  定期試験について、香川高専では、再試験という制度があります。定期試験の平均点が60点未満の場合、60点未満の学生数が多かった場合などに、再試験の実施が義務付けられています。それ以外の場合でも担当教員の判断により実施は可能ですが、再試験の結果は、上限が60点となります。再試験は、各期、あるいは、前期分か後期分での実施となり、前期分の再試験の結果60点に足りなかった場合には、学年末試験の再試験で1年分を取り戻すことは、制度上できなくなっています。

  昨年度の冬には、インフルエンザが流行し、学寮で多くの学生が感染してしまいました。そのため、学級閉鎖、キャンパス閉鎖を経験することになりました。新居浜高専では、経験したことがありませんでしたが、香川高専でも、経験はないとのことでした。その後の授業の時間割の調整が大変でした。

  以上、1年間を振り返ってみて、前回報告していなかった点について、思い出せる部分について述べてみました。

  それでは、失礼いたします。

○ 電子制御工学科 柏尾 知明 助教(オーストラリア サザンクロス大学)

新居浜高専関係者の皆様こんにちは。現在、私は新居浜高専の学術提携校であり英語研修先であるサザンクロス大学(SCU)(オーストラリア連邦ニューサウスウェールズ(NSW)リズモア市)のSchool of Environment, Science and Engineering (SESE)のエンジニアリングチームの客員研究員として働いております。本原稿を書いている7月は、南半球にあるオーストラリアでは日本とは反対の冬となり、一年間で最も寒い時期となります。

SESEのうち工学部(工学研究科)は2013年に開始したばかりで、現在は建設工学科しかありませんが、来年度に機械工学科、その後、化学工学科が開始します。私の上司にあたる工学部長のScott T Smith教授によれば、さらに電子工学科を設けることも考えており、既に5つの工学科をもつ新居浜高専とは是非協力していきたいとのことです。また、工学部の建物はリズモアキャンパス内で最も新しく、現在チームがいるフロアは今年7月に改装が終わったばかりです。

エンジニアリングチームは現在、私以外の教員7名、技術職員2名、研究補助職員1名と小さなチームですが、教職員含めとても仲が良く、私もチームの一員としてミーティングや学内イベント、食事会などに毎回参加しております。また、真新しいフロアに他の教員と同様に専用のオフィスを頂きました(写真参照)。チームの中で私は二つの共同研究プロジェクトに主体的に携わっております。一つはYee Yan Lim博士との共同研究「圧電素子を用いた発電システムの検討」で、振動発電など、現在世界中で注目・研究されている圧電素子による発電システムの開発です。私にとって新しい分野ではありますが、主に電子回路と私の専門である制御部分の開発を担当しております。本研究には、電子制御工学科の出口幹雄教授にも電子回路の設計においてスーパーバイザーとして参加して頂いております。もう一つはAlireza Bahadori博士との共同研究「ニューラルネットワークを用いたNSWの降水予測」です。本研究は、以前から私が新居浜高専で行っている、ニューラルネットワーク(人工知能の一種)を用いた局地降水予測システムを応用するものです。既にシステムのフレームワークが完成し、日本での検証実験と研究速報も終えておりますので、現在はシステムをNSW用に改良しております。

新居浜高専と関係の深いSCUへの初の客員研究員として、新居浜高専の名に恥じぬよう残りの派遣期間を精一杯頑張りたいと思います。最後に、私を客員研究員として招いて頂くにあたってご尽力頂いたSCU英語センターのマクラレン温子先生、本学国際交流推進室長の矢野潤教授、また、温かく送り出して頂いた電子制御工学科の先生方・技術職員の皆様にお礼を申し上げたいと思います。


                     オフィスからの風景

                   オフィスのネームプレート 

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